『グラノーラの次はミューズリーが流行るらしい・・・』
最近こんな話題を目にすることが多くなりましたが、ミューズリーってご存知ですか?グラノーラはだいぶ前から一般的になっておりますが、ミューズリーはまだそこまで知られていないかも知れません。
ミューズリーとグラノーラは同じくオーツ麦を主原料とされていますが、その違いはなんでしょうか?
①発祥の違い
ミューズリーは1900年頃に、スイス人医師がサナトリウムの患者の療養食のために考案。山岳放牧の牧童の間に伝わる伝統的な食事から発想を得たとされています。
一方、グラノーラは19世紀後半アメリカでサナトリウム患者のために発明されたグラハム粉を使った「グラニューラ」を、シリアル製品で有名なケロッグが名前をそのままにオーツ麦を使った商品を発売。後に「グラノーラ」に改名されたそうです。
同じオーツ麦を使っていますが、発祥がスイスとアメリカで違うのですね。
②加工・調理方法の違い
ミューズリーはロールドオーツ(燕麦の押麦)などの未調理の加工穀物などと、ドライフルーツ、ナッツ、種子類などを混ぜ合わせたシリアル食品。グラノーラが決定的に違うのはオールドオーツなどを主とした穀物加工品とナッツなどを混ぜあわせて砂糖、蜂蜜、メープルなどのシロップ、植物油と混ぜてオーブンで焼きあげるということ。
グラノーラもドライフルーツなどと混ぜて食されることが一般的です。
グラノーラには加熱処理が加わるという点と、食べやすくするために糖類などが添加されているというのが大きな違いです。
③カロリーの違い
市販されている、ごく一般的なフルーツが入っているタイプのいくつかのミューズリーとグラノーラの栄養成分表示から100gあたりのエネルギーを調べてみました。
●ミューズリー・・・350~380kcal
●グラノーラ・・・・420~450kcal
やはりグラノーラは調理段階で砂糖・油などが添加されますから、その分カロリーも高くなってしまうようです。
健康的な朝食というイメージでメジャーになったグラノーラですが、最近ミューズリーが注目されてきているのは、よりヘルシー志向が高まっているからでしょうか?
グラノーラもミューズリーも調理工程に違いはありますが、オーツ麦を主原料としているので食物繊維が豊富です。
食べやすさの面では甘さをつけて、焼き上げることで触感も良いグラノーラがおすすめですが、カロリーやオイルを気にする、よりヘルシー志向の方にはミューズリーがおすすめです。
ミューズリーは歯ごたえがあるので咀嚼効果が高く、少量でも満腹感があるという面もあります。
咀嚼についての<バックナンバー>「よく噛んで食べなさい」はこちら
調理していないので、オーツ麦そのものに味はありませんが、ナッツやドライフルーツなどと一緒に食べることで美味しくいただけます。
以前は輸入食品を扱っているスーパーなどで主に見かけていたグラノーラは、今では一般的なスーパーなど、どこでも見かけるようになりました。ミューズリーもまだまだこれからでしょうが、輸入食品を扱うスーパーなどではグラノーラよりも棚スペースを増やしていますし、一般的なスーパーでも見かけることが多くなってきています。
グラノーラに比べて、そのままでは食べにくいミューズリーを美味しく食べるためにドライフルーツやナッツがミューズリーと一緒に、もっともっと脚光を浴びてくれることを輸入商社としてはますます期待してしまいます。
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